uneyama記録

はてなダイアリー過去ログ(更新予定無し)

第2回「栄養成分表示検討会」

消費者庁のサイトに資料がアップされています。
http://www.caa.go.jp/foods/index9.html
主な議題は
畝山の栄養成分表示検討のための背景
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/110131_1.pdf

佐々木先生の各栄養成分と健康影響に関する考え方
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/110131_2.pdf


持ち時間15分だったので十分説明できたかどうかはわからないのですが、基本は次回プレゼン内容で書いたようなことです。
1枚目の

●我々の目的は人々の健康と福祉の向上
企業・研究者・消費者・行政などの立場に関わらず、目的は共通
●全ての人々の健康と福祉の向上のために、食品安全があり、医療があり、経済がある
●同じ目標を達成できるのであれば規制や費用は少ない方が良い
●政策決定には最良の科学的根拠を用いるべき
●食品の安全性確保にはリスク分析を活用

と、最後の

提言
研究者と行政に
健康影響評価に必要な基盤研究の支援と正確なリスク情報の提供を
食品事業関係者に
自社製品についてリスク分析に基づいた品質管理を
消費者に
必要な情報を見極める能力を養うための活動を
メディアに
責任ある報道を

を検討会の内容に盛り込めればとりあえずは目標達成といったところです。

内容についての質問があればどうぞ。

今回の会合では、消費者庁の、基本的なことから検討を始めるのだという意思は伝わったかと思います。少なくとも朝日新聞などが何故か暴走して報道している「トランス脂肪酸の表示を義務化するための検討会」ではないことは明確になったのでは。

また後で書き足します。

****

畝山の資料について鬼武さんから指摘があったのは、栄養リスクについて
A Model for Establishing Upper Levels of Intake for Nutrients and Related Substances: Report of a Joint FAO/WHO Technical Workshop on Nutrient Risk Assessment, 2-6 May 2005
http://www.who.int/ipcs/methods/nra/en/index.html
の報告書の、
http://www.who.int/ipcs/methods/nra_final.pdf
Figure 3-2. Dual Curves for Risk Relationship: Percentage of (sub)population at risk of ‘deficiency’ and then ‘adverse health effects’ as intake levels move from low to high
のような図がいいということです。

それから佐々木先生の話で米国は日本より食塩摂取量が少ないのにさらに減らそうとしている、という件について質問が出ていましたが、USDAのガイドラインが発表されたばかりなので食品安全情報blogの方から転載しておきます。
佐々木先生が言っていたのはこれが出る前のIOMの報告書のことです。

USDAとHHSは肥満の流行に直面してアメリカ人がより健康的な食品選択をするのに役立つ新しい食事ガイドラインを発表
USDA and HHS Announce New Dietary Guidelines to Help Americans Make Healthier Food Choices and Confront Obesity Epidemic
Jan. 31, 2011
http://www.usda.gov/wps/portal/usda/usdahome?contentidonly=true&contentid=2011/01/0040.xml
2010 Dietary Guidelines for Americansを発表した。
肥満の増加に対応して摂取カロリーを減らすことと運動することを強調した。

このガイドラインを生かすためのTIPSとして
・食事は楽しく、でも食べる量を減らして
・大盛りは避ける
・皿の半分は野菜や果物に
・牛乳は無脂肪か低脂肪(1%)に変える
・スープやパンなどのナトリウムをチェックして少ないものを選ぶ
・砂糖入り飲料の代わりに水を飲む

Executive Summary
ナトリウムの摂取目標が2300mg(塩換算5.8g)で51歳以上とアフリカ系アメリカ人と高血圧や糖尿病や慢性腎疾患のある人は1500mg(塩換算3.8g)

消費者向けメッセージ

BACKGROUNDER

Q & A

NAS
アメリカ人のための最新食事ガイドライン発表
Latest Dietary Guidelines for Americans Released
February 3, 2011
http://www.nationalacademies.org/headlines/20110203.html
USDAとHHSが2010年食事ガイドラインを発表した。ガイドラインの作成にあたった委員会はIOMの報告書も参照している。それら報告書へのリンク。
健康増進のためには野菜や果物やシーフードをもっと食べることと減塩強化、カロリー摂取量に気を付けて運動することを薦めている。

追記
コメント欄で教えてもらったニュース記事
消費者庁検討会開催、栄養成分表示化へ向けた課題浮き彫りに
2011年2月 1日

生活環境研究所ブログの傍聴記録
http://blog.skk-inc.co.jp/?eid=116376